小規模事業者持続化補助金の書き方セミナーで使用した資料とサンプルがダウンロードできます。
2019年4月25日から公募が開始された小規模事業者補助金について速攻でまとめました。
株式会社Kirabaでは過去3回取得しています。比較的使いやすいのでおすすめの補助金です。
本内容には公募要領と、株式会社Kirabaが小規模事業者補助金を以前に申請した経験を基に記事を書いております。可能な限り正確な情報の記述を心がけてはおりますが、内容の正確性を保証するものではありません。詳しくは公募要領や補助金事務局にをご確認ください。
公募要領は以下のサイトから確認できます。
補助金額(公募要領 2p)
補助対象経費最大75万円のうちの2/3 50万円が補助上限額になります
補助上限額: 50万円
補助率: 2/3
以下の場合は、補助上限額が100万円に引き上がります。
-
市区町村による創業支援等事業の支援を受けた事業者
- 買物弱者対策の取組
創業支援を受けた事業者の条件は以下の通りです。認定市区町村から作成交付を受けた「確認証」の原本を提出する必要があります。
1本事業への申請日の時点で、本事業の対象者要件を満たしている事業者となっていること。(申請時点で事業を行っていない創業予定者は、本事業の対象外です。)
2産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連 携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」(創業スクール等の創業者向け セミナー)を平成28年度~30年度の間に受講したことがあること。
平成30年度第二次補正予算 小規模事業者持続化補助金 【公募要領】43pより
また、複数の小規模事業者による共同実施の場合は補助上限額が最大500万円になります。
公募期間(公募要領 1p)
2019年4月25日(木)〜2019年6月12日(水) [締切日当日消印有効]
書類作成には時間がかかるので、早めに動きましょう。商工会議所や商工会などが相談に乗ってくれます。昨年は公募期間は2ヶ月ほどありましたが、今回は公募開始が昨年と比較すると1ヶ月以上も遅れたことに加え、10連休も重なりあまり時間がありません。商工会議所や商工会に一旦提出して書類をもらう必要もあることから早めに申請書類の作成を行いましょう。
実施期間(公募要領 52p)
交付決定日から実施期限(2019年12月31日(火)まで
交付決定前や実施期限後に実施したことで発生した経費は補助対象経費として認められないので注意しましょう。
事業の目的(公募要領 24p)
従来どおり主には小規模事業者の販路開拓の促進を目的にしています。この目的と合致する内容が採択されるということなので、補助金の目的を意識するのは申請書類を書く上で重要です。
本補助金事業は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者の地道な販路開 拓等の取り組み(例:新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向 けた商品の改良・開発等)や、地道な販路開拓等とあわせて行う業務効率化(生産性向上) の取り組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。
平成30年度第二次補正予算 小規模事業者持続化補助金 【公募要領】より
補助対象経費(公募要領 31p)
販路開拓、販売促進に関連した経費が補助対象として認められます。チラシやホームページ制作、ウェブ広告や媒体への出稿なども認められています。
補助金の中では経費の用途がわりと自由な点がメリットです。
経費内容
1機械装置等費、2広報費、3展示会等出展費、4旅費 5開発費、6資料購入費、7雑役務費、8借料、9専門家謝金 10専門家旅費、11車両購入費、12設備処分費、13委託費、14外注費平成30年度第二次補正予算 小規模事業者持続化補助金 【公募要領】より
加点審査(公募要領 51p)
加点審査の項目は公募要領79ページに細かく書いてあります。
ここのページが一番重要です。ここを読まないで書いたら時間を無駄にします。
加点審査の内容を書かないと加点されないので、漏らさず書くことがとても重要です。
1自社の経営状況分析の妥当性
◇自社の製品・サービスや自社の強みを適切に把握しているか。2経営方針・目標と今後のプランの適切性 ◇経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。 ◇経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
3補助事業計画の有効性 ◇補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなってい
るか。
◇地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。 (共同申請の場合:補助事業計画が、全ての共同事業者における、それぞれの経営計画
の今後の方針・目標を達成するために必要か。) ◇補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか。 ◇補助事業計画には、ITを有効に活用する取り組みが見られるか。4積算の透明・適切性 ◇事業費の計上・積算が正確・明確で、事業実施に必要なものとなっているか。
平成30年度第二次補正予算 小規模事業者持続化補助金 【公募要領】より
加点項目(公募要領 51p)
事業承継の円滑化に資する取組の加点
代表者が満60歳以上の事業者であって、後継者候補が中心となって補助事業を実施する事業者は加点対象になります。
経営力向上計画加点
2019年3月31日時点で経営力向上計画の認定を受けている事業者は加点対象になります。昨年度の小規模事業者持続化補助金の加点項目にも含まれていました。
購入型クラウドファンディングの加点
過去に一定期間内に「購入型クラウドファンディング」で一定規模以上の支援金額を集めた事業者は加点対象になります。
加点対象になるには以下の条件をクリアする必要があります。
2018年1月1日から申請日までの間に、一般 社団法人日本クラウドファンディング協会の会員が運営する購入型クラウドファン ディングで以下のいずれかもしくは両方に該当する場合
- 設定した目標金額以上の支援金額を期間内に達成
- 100万円以上の支援金額を期間内に達成
注意が必要なのは「一般社団法人日本クラウドファンディグ協会」の会員が運営する購入型クラウドファンディングにのみ限られます。
クラウドファンディング協会の会員は以下のサイトで確認することができます。
過去の採択者は減点
過去に採択されたことのある事業者は採択回数に応じて逆に減点対象になります。
まとめ
今回は市区町村の創業支援を受けた事業者に対して補助上限が 100万になり、昨年100万円の条件だった従業員の賃上げや海外展開はなくなりました。また、ものづくり補助金と同様に購入型クラウドファンディングが加点対象になりました。こういった点を見ても起業する人にとって有利な内容になったと感じます。
補助金の中ではもっとも使いやすい補助金ですが、年々採択が難しくなってきています。2次公募などがおこなわれる場合もありますが、補助金は1次公募での採択率が高い傾向にあり、二次公募が実施されない可能性も高いので早めに準備して1次公募で申請するのをおすすめします。