ポケモンGOプレイヤーはポケモンというゲームのルールに沿って…
ポケモンGOは消費者の行動に大きな影響を与える。
ポケモンGOは現実世界を移動しながら、ポケモンを捕まえたり育てたり、戦わせるゲームです。
リリース二日目ですが既に多くのユーザがプレイしています。
このポケモンGOは現実世界を移動することがゲーム上重要な要素になります。
こういった位置情報を利用した、スマホゲームは他にもあったのですが、アメリカではポケモンGOがTwitterのアクティブユーザを超える勢いで、ゲーマーだけでなくライトユーザの取り込みにも成功しているところが大きな違いです。日本でもこの話題を受け、リリース前からすでに大きな話題となっており、アメリカと同様大きな社会現象となるのは、ほぼ間違いないでしょう。
現実世界を移動するゲームをライトユーザ含めた多くのユーザがプレイするということは社会全体の人の行動が大きく変わるということです。
消費者はポケモンGOのルールに沿った行動をするようになるので、店舗によってはポケモンGOにあわせた集客戦略で結果が大きく変わる可能性があります。
ポケモンGOは消費者にとって最も面倒な「移動」に対する動機付けに強く働きかける。
消費者はめんどくさがりです。楽な方が好まれるのが普通です。例えばコンビニが多く利用され、さらにはお店に行くのも面倒でネットショップを利用するなど、多くの消費者は消費のための移動を好まず、「お店に行く」というだけでも消費者にとってはとても面倒な行動です。
そのため、人を惹きつける魅力のある街などすでに人通りのある場所等が好まれていたわけですが、ポケモンGOの登場で現実世界の場所にゲーム内での価値が付加され、その価値を目当てに移動する人の動きが生まれます。
消費者はポケモンGOのプレイにとって重要な場所に行くようになり、今まで現実世界では重要ではなかった場所を人が多く通ったり、集まったりするようになるわけです。
ポケモンGOで重要な場所は決して現実世界で目立った場所ばかりではありません。なぜこんなところが?というようなアクセスの悪い場所も含まれていますので、一般的に立地の悪かった場所がポケモンGOのプレイヤーにとって、とても価値のある場所になる場合もあります。
ポケモンGOで重要な場所
ポケモンGOではおおまかに言うと「ポケストップ」「ジム」の2つが重要な場所になります。この2つの場所に指定されているのは郵便局や駅など公共性の高い施設の他、史跡などの歴史ある場所、また民間ではマクドナルドや他にもユニークな場所も指定されているようです。
ポケストップはゲームのアイテムをもらえる場所、ジムは陣取りの陣地兼モンスターのトレーニングの場所になります。
ポケモンGOのユーザにとってポケモンを探すために歩くだけではなく、こういった場所に通ったり、集まったりすることが重要な要素になります。
そのため、こういったスポットの周りに、今までになかった人通りやコミュニティが生まれる可能性があります。
ポケモンGOプレイヤーを呼び寄せる強力な集客ツールとなりうる、ルアーモジュール
写真のようにポケストップに隣接、ポケストップ自体に指定されている店舗は、業種にもよりますが、かなり効果的に集客できる可能性があります。
ポケストップはポケモンGOのアイテムがもらえる場所という点だけでも集客効果が見込めます。
ポケストップにはそれだけではなく、モンスターをおびき寄せるルアーモジュールが使え、使うと30分このポケストップの周りにモンスターが集まる仕組みになっています。
この効果の恩恵は他のプレイヤーも得られるので、使ったプレイヤーだけでなく、近くにいるプレイヤーもこれを目当てにポケストップに集まるというわけです。
また、ルアーモジュールを使ったポケストップは花びらが舞うので、近くにいるポケモンGOプレイヤーはその場所にいなくてもある程度の距離の範囲内であればルアーモジュールが使用されているポケストップの場所を把握することができます。
しかも、このルアーモジュールはゲーム内でもらうこともできますが、1つ30分の効果で120円という衝撃的な価格で購入もできます。
この効果を利用して店舗オーナーが自ら、ルアーモジュールを購入し、自店の近くのポケストップに仕掛ければ強力な集客ツールになりえます。またタイミングなどもコントロールできるため客足が落ちる時間帯に使うなど様々な戦略に使えます。
アメリカでは75%も売上が上がったという事例もあり、かなり強力な効果が期待できるので、集客という意味でかなり費用対効果の高く、使う分だけ購入すればいいので利用しやすい広告手段になりえます。
参考サイト
僕自信、駅から徒歩15分位のなんの変哲もないポケストップに指定された公園で午前10時半に、このアイテムが使われている場所に遭遇しましたが、ポケモンGOをやっていると思われる人が6人位は来ていました。
また、昨日夜に他のスタッフが15人位の人が集まっていたのを見たそうです。
リリース二日目でこの状態ですから、ユーザー数がもっと増えればかなり効果が期待できるでしょう。
ポケストップに指定されている意外な場所
ポケストップは最初に述べたように、公共的な施設や歴史的な場所、シンボルに指定されているようですが、意外だったのは「クリーニング店の上に乗っている大きなゴリラ」というポケストップです。
この場所は公共的な要素も歴史的な要素もなく、民間の企業がやっているお店で、しかもマクドナルドのようにスポンサー企業でもないと思われます。
ポケストップにつけられた名前からもわかるように、ユニークな店舗作りがポケストップの指定に対し有利に働いた可能性があり、今後ポケストップに指定される傾向が分析され、ポケストップの追加などが行われる場合、店舗デザインに対してもなんらか影響する可能性すらあります。
効果的だが依存し過ぎないように慎重に。
ここまでポケモンGOで起きる変化等を書いてきたわけですが、仮にうまく行ったとしても、あまり依存しすぎないように注意が必要です。
例えば現状ポケストップの近くなどでその恩恵が得られていたとしても、ゲームの提供側がその場所を変えればその恩恵は全く得られなくなります。
ネットショップでもショッピングモールで出品している場合検索などの仕様変更で全く売れなくなり、売上に大きな影響が出て店を閉めてしまうということもあります。
また、現状では先ほどのルアーモジュールなどはかなりリーズナブルな料金設定ですが、この料金が大きく変わる可能性などもあります。
なんらかのシステムに恩恵を預かりながら商売をする場合、成功の要因となっていたルールが変更された場合の打撃も大きいことも理解しておきましょう。
まとめ
集客の手段が増えるのはとても良いことです。うまく活用しながら集客に結び付けられるといいですね!