小規模事業者補助金 書き方のポイント


2月26日から平成27年度補正 小規模事業者補助金の公募が開始されました。今回は予算が削減され、さらに応募数の増加が見込まれるので大幅に採択率が下がると言われています。

Kirabaは2期連続小規模事業者補助金を獲得しておりますので、その経験を基に小規模事業者補助金の書類の書き方のポイントをご紹介します。

どんな補助金?

小規模事業者の販路開拓のための補助金です。その名のとおり、飲食店や起業したばかりの会社など小規模な事業者にとっては使いやすい補助金です。

採択されれば、ホームページやチラシ、展示会への出展など、販路開拓にかかる経費に対して補助金を受けることができます。

補助対象経費の3分の2、上限額50万円までが補助金として支給されます。

つまり仮に90万円の経費がかかるとしても、補助上限額が50万円なので、そのうち75万円までしか補助対象経費として申請できません。

また以下の取り組みを行う事業の場合は補助上限額は100万円に引き上げられます。

TPPの影響で、海外展開に関しては今年から様々な補助金で評価対象になっています。

書類はどうやって書けばいいの?

まずは書類の様式をダウンロード

書類の様式は決まっています。まずは、以下のページからダウンロードしましょう。

商工会議所各種様式(書式)

補助事業の具体的な内容などを書くのが以下の様式になります。

書き方は公募要領を確認

書類の書き方はすべて公募要領に書いてあります。この公募要領をよく読み指示通りに書くのが大切です。以下のページの「2.商工会議所公募要領(PDF)」から公募要領をダウンロードしましょう。

平成27年度 小規模事業者持続化補助金

サンプルを参考にするのが近道

小規模事業者補助金に関してはいくつかサンプルがありますので、まずはサンプルを見て、参考にするのが近道です。

これらのサンプルの数字を変えたり、項目の内容を自社の事業の内容に書き換えるだけでもある程度の書類が作成できると思います。

新商品を開発する取り組みのサンプル

公募要領にも書き方のサンプルがあります。以下のページの「2.商工会議所公募要領(PDF)」から公募要領をダウンロードしましょう。

平成27年度 小規模事業者持続化補助金

21ページからが、サンプルになります。特に申請する事業内容が新商品や新メニュー開発する取り組みの場合に参考になります。

現状の事業の改善に関する取り組みのサンプル

以下のミラサポのサイトの「経営計画書のサンプル」からダウンロードできるサンプルも参考になります。

補助金虎の巻|巻頭特集|ミラサポ 未来の企業★応援サイト

こちらは申請する事業内容が既存事業の改善を行う取り組みの場合に参考になります。

書き方のポイント

加点項目を意識しして書く

公募要領の53Pに加点項目がしっかりと書かれていますので、こちらの内容に沿った内容を書くことが重要です。事業内容がこちらの加点項目に沿っていない内容の場合は、採択される可能性が低いので、採択されることを目的とした場合は、事業内容自体を見なおす必要があります。

経営計画書・補助事業計画書について、以下の項目に基づき加点審査を行い、総合的な評価が高いものから順に採択を行います。
  • 1.自社の経営状況分析の妥当性
    • ◇自社の製品・サービスや自社の強みを適切に把握しているか。
  • 2.経営方針・目標と今後のプランの適切性
    • ◇経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
    • ◇経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
  • 3.補助事業計画の有効性
    • ◇補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。
    • ◇地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要かつ有効なものか。 (共同申請の場合:補助事業計画が、全ての共同事業者における、それぞれの経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要か。)
    • ◇補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか。
  • 4.積算の透明・適切性
    • ◇事業費の計上・積算が正確・明確で、事業実施に必要なものとなっているか。

*1 前々回(平成 25 年度補正事業)や前回(平成 26 年度補正事業)に採択を受けて補助事業 を実施した事業者については、全体を通して、それぞれ実施回の事業実施結果を踏まえた 補助事業計画を作れているか、前々回、前回の補助事業と比較し、明確に異なる新たな事 業であるか、といった観点からも審査を行います。

*2 1他の小規模事業者のモデルとなる事業者や2従業員の処遇改善に取り組む事業者(条件 はP.54 を参照)、3町村部に所在し地域経済の発展につながる取り組みをする事業者に は政策的観点から加点を行います。

指示通りに書く

公募要領でどこにどのように書くべきかが指示されています。この指示に従って書くのは最低限必要なことです。

例えば経営計画書の応募者の概要内にある「主たる業種」についてですが、ここの書き方は公募要領の9ページに書いてあります。

小規模事業者補助金

※2 公募要領P.58 記載の「業種分類」に基づいて、主たる業種の番号(2桁)、業種名称をご記入ください。(「業種分類」に小分類(3桁)が記載されている業種については3桁まで番号を記入し、業種名称をご記入ください。)

平成27年度補正予算 小規模事業者持続化補助金【公募要領】 9ページより

このように指示されていますので、必ず指示通りに書きましょう。

公募要領をよく読まずに思い込みで書かないように気をつけましょう。

具体的に書く

現在の課題や事業の目標、スケジュールなどは可能な限り具体的に示しましょう。

公募要領25ページの、サンプルの「補助事業の効果」の項目を見てみましょう。

鱈バーガーをデリバリーの目玉商品として広告する一方、常連のお客様の口コミによ る知名度の向上で、1か月 10 万円程度の売上増加を図る。新商品の売上原価は7割弱と見積もり、新事業の実施にあたって新たに約 65 万円の初期投資(補助対象経費含む) が発生するが、2年程度で投資を回収したい

平成27年度補正予算 小規模事業者持続化補助金【公募要領】 25ページより

このように数値が具体的に記載されています。いつまでにどのくらいの売上の増加が見込まれるのかなど具体的な数値で示しましょう。

図や写真を多用する

ミラサポの経営計画書のサンプルの例を見ると、以下のようにスケジュールを図にしたり、写真を掲載したりしています。

図や写真を多用することで申請する事業内容をわかりやすく伝えることができます。

小規模事業者補助金のグラフのサンプル
小規模事業者補助金の写真をつかった書類のサンプル

ミラサポ 経営計画書のサンプルより

利用する予定の経費は忘れずに申請しておこう。

申請の段階で記載のない経費は補助対象経費になりません。改めて申請すれば認められる場合もありますが、改めて申請するのは手間になります。

そのため、使うかもしれない経費は申請しておいたほうが良いと思います。

また、採択された経費の小幅な付け替えは認められています

目安としては付け替える先の個別の補助金額の20%以内くらいの変動()であれば計上している他の経費に付け替えたりすることができるとのことです。

※少し定義が曖昧なところがあるようです。経費を使用する前に付け替えについて、事前に小規模事業者補助金事務局に確認をとることをおすすめします。

例えば以下のように計上しているとします。

採択後に以下のように変更することが可能ということです。
※あくまで例えです。経費を使用する前に付け替えについて、事前に小規模事業者補助金事務局に確認をとることをおすすめします。

使用する経費の種類が少ないほど、証拠書類の準備は楽

多くの種類の経費を、様々な業者に発注すると、補助事業終了後に提出が必要な発注書や領収書等の証拠書類が増えて手間になります。

その点を踏まえ、1〜2項目くらいにしぼって、申請するのもおすすめです。

人件費での経費計上は慎重に

人件費の証拠書類の場合、出勤簿や実際の労働時間を証明する書類などの提出が必要になりますので、管理が煩雑になることが予想されます。

証拠書類の準備は手間なので、人件費を計上する場合は慎重に考えましょう。

対象となるのは採択後

補助事業で対象となる経費は採択後の経費です。採択前に使用した経費に関しては補助対象として認められませんので、注意しましょう。

お近くの商工会議所や商工会に相談しよう

書き方に関する相談は、お近くの商工会議所や商工会でできますので、活用しましょう。

まとめ

取り組みの内容が良くても書き方を間違えるだけで、採択に至らない場合もあります。書類の書き方のポイントを抑えて、採択を目指しましょう。

最後におすすめの商品のご紹介

ホームページを小規模事業者補助金で制作される方が結構いらっしゃいます。Kiraba提供のウェブスターターなら格安でホームページを制作できるので、他の経費に予算を回すことができます。ぜひ、ご活用下さい。

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